対話主事通信「いろとりどり」２０２１．８月月号

 　今回は、数年前に見てとても面白かったテレビ番組「ＮＨＫスペシャル　最強恐竜進化の謎」の話をします。

「Ｑ＆Ａ」形式で番組内容の概要を紹介してみます。

Ｑ1　私たちが住んでいるこの地球が生まれて46億年と言われていますが、地球にあらわれた恐竜の中で、一番強かったといわれている恐竜の名前は？

• ①トリケラトプス　　　②　ティラノサウルス　　　③　ゴジラ　

Ａ1　今から約7000万年前、北アメリカ大陸にあらわれたティラノサウルスは、地球史上最高レベルの攻撃力を持つ恐竜だと言われています。全長13メートルほど、体重は６トン。最大の武器は強力なあごで、獲物にガブッとかみついていたようです。最近の研究では走るのも速かったと言われています。時速50キロという学者もいます。頭も大きく驚くほどの知恵を身に付けていて、家族や仲間と協力して獲物を追い詰め仕留めるなど頭脳的な連係プレーで獲物を手に入れていたようです。体が大きく、走るのも速い、頭もいいとしたら、ティラノサウルスに勝てるものはどこにもいないでしょうね。

Ｑ２　ティラノサウルスは一番強い恐竜だったと言われていますが、はじめに地球にあらわれたころのティラノサウルスはどうだったのでしょう？

• ①もともと大きくて強かった　　②　はじめは小さくて弱かった　　③　中くらいの大きさで空を飛んでいた

Ａ２　ティラノサウルスの祖先は、今から１億6000万年前ごろ中国にあらわれたと考えられています。体長は3メートル、体重は75キロほど、小さくひ弱な恐竜でいつ大きな恐竜に襲われるかビクビクしていたし、すぐにやっつけられていたようです。そんな目立たない弱小恐竜でしたが、やがて当時陸続きだったベーリング海峡を渡り北アメリカ大陸へ進出していきます。周りに強い恐竜がたくさんいる中で、生き残るために巨大な肉食恐竜へと少しずつ進化し最強の恐竜ティラノサウルスになったようです。

Ｑ３　ティラノサウルスが自分より強いものはだれもいないと地球上でのさばっていた時、私たち人間のご先祖様はどんな姿をしていたのでしょう？

• ①ネズミ　　　②　サル　　　③　カラス

Ａ３　人類の祖先である哺乳類は、そのころ小さなネズミのような姿だったようです。

Ｑ４　ラストミステリーです。ティラノサウルスを含む数々の恐竜たちが生きていた恐竜の時代は、今から6500万年前に突然終わってしまいました。つまり恐竜たちは滅んでしまいました。それは、なぜでしょう？

①　最後の一匹になるまで殺し合いを続けて、最後の一匹が死んだ

②　巨大な隕石が宇宙から落ちてきた　　　③　ウルトラマンにやっつけられた

Ａ４　今から6550万年前に、巨大な隕石（宇宙の星のかけら）が地球に落ちてきて大爆発しすべてを焼き尽くしました。また、衝突によって生じた大量の微粒子によって太陽の光がさえぎられ、急激な気温の低下が起こったようです。その結果、ほとんどの生き物や植物が死に絶え、恐竜もついに滅んでしまったと考えられています。

さて、ここからはおまけの話になりますが、「ほとんどの恐竜は滅んでしまったけれども恐竜と同じ仲間で今も生きている生き物がいる。それは鳥だ。」と最近考えられるようになってきました。小学校3年生の国語の教科書（上）には「鳥になったきょうりゅうの話」が載っています。体がかたいうろこにおおわれた恐竜ばかりでなく、ふさふさとした羽毛が生えていたものもいたようです。そのような中で手足に生えた羽毛が長くのび翼の形になった恐竜がやがて鳥へと進化していったと考えられています。色あざやかな恐竜もいたそうです。赤や青のカラフルな恐竜たちがこの地球上で一生懸命生きていたと想像するだけでも楽しいものです。

　恐竜に関する研究は、新たな化石の発見などと相まって日々進化しています。新説も続出しています。わからないことがいっぱいだからこそわくわくしますね。

全家研ポピー浜松支部　教育対話主事　鈴木育代