対話主事通信「いろとりどり」2023.3月号
そろそろ春の訪れが感じられる季節ですね。
光の明るさや気温の変化、殺風景だった景色に少しずつ増えてくる花の色合いなど、人が季節の移り変わりを感じるものはいろいろあります。その中で今回は「鳥」に注目してみます。春から初夏にかけての「鳥とりどり」の話。
「梅の小枝で鶯が 春が来たよと歌います ホッホッホケキョ ホーホケキョ」
早春に他の鳥に先駆けて鳴くことから春告げ鳥とも言われるウグイス、もうあの美しい鳴き声を耳にしましたか?佐鳴湖を散歩していると、3月になるかならないかのころにはもうあの美しい声が聞こえて、春が来た!とうきうきします。一目姿を見たいと声をたよりに探すのですが、なかなか見つかりません。梅の花を見ていればきっとやってくるだろうと目を凝らしていても、やってくるのはメジロばかり。ウグイスは姿を現してくれません。小さな子どもの中にはメジロを見て「あっ、ウグイスだ!」と勘違いする子もいますね。内緒の話ですが、実は私も昔はそうでした。白目の中に丸いちっちゃな黒目が特徴的なメジロですが、体はとても鮮やかないわゆる鶯色、勘違いするのも無理ないかな?
ウグイスの姿をさがし続けてけっこう日がたったある日、たまたま近くからホーホケキョが聞こえて見回すと、一本の木のてっぺんで気持ちよさそうに、またホーホケキョ。いたっ!その体はオリーブ褐色の何とも地味な色でした。「えっ?鶯色じゃないじゃん!」がその時の正直な感想。しかも、調べてみると、ウグイスは主に藪(やぶ)や茂みの中にすみ、蜘蛛などの虫やその幼虫を食べて暮らしているようで、花の蜜は吸わないらしく、梅の花に来ることもめったにないらしいのです。ではどうして昔から梅に鶯の取り合わせで歌が詠まれたり絵に描かれたり童謡になったりしたのか?何とも不思議ですが、まあ、不思議は不思議のまま美しい歌声を楽しむことにしました。佐鳴湖では、8月の終わりごろまでの結構長い間ウグイスの声を聞くことができます。「ホーホケキョ」はもちろん、「ケキョ ケキョ」とか、時には「ドキドキッ ドキドキッ」とか、ウグイスの鳴き声にもいろんなバリエーションがあって楽しく聞いています。
5月に入ったころ佐鳴湖に姿を現すのはオオヨシキリ。夏鳥として渡来し、生い茂ったヨシの中に巣を作って子育てをするようです。小林一茶は「行々子(ギョギョシ) 口から先に 生まれたか」と俳句に詠んでいます。体は灰色っぽい茶色で地味ですが、8月まで「ギョギョシ、ギョギョシ」と大きな口を開けてけたたましい声で鳴いています。このころのヨシの原っぱは、それはそれはにぎやかです。
ところで、この鳴き声がどうしても「ステテステテ、ステテステテ」と私には聞こえるのです。「捨てて捨てて…っていったい何を捨てるんだい?」とつっこみを入れながら、いつも歩いています。
7月ごろになると、コアジサシが佐鳴湖に姿を現します。全長24cmほどで細長い翼が特徴的な水辺の夏鳥です。からだ全体が白っぽく、体のわりに長めの翼をひらりひらりとはばたかせ飛んでいる姿はとても優雅で気品が感じられます。が、ひとたび獲物を見つけると狩りモードに一変、上空から急降下して真っ逆さまに頭から水面に飛び込み、魚をくわえて飛び立っていきます。そのスピードとスケールの大きなダイビングにはほんとうに圧倒されます。そのシーンを見たくて、散歩を中断して眺め続けていることもしばしばです。
最後に「この鳥を見かけたら運がいい」と私が願掛けをしている鳥を特別に紹介します。コシアカツバメです。もともと「ツバメが巣を作る家は縁起が良い、幸せになれる」という言い伝えがあるようですが、コシアカツバメは、体形も生態も普通のツバメによく似ているものの、体は少し大きく、尾は少し長く、何より腰のまわりが赤褐色になっているのが大きな違いです。佐鳴湖で初めて目にしたときは「これってツバメ?」と、びっくりしました。橋をくぐって行ったり来たり飛び回っているのを見つけ、巣を作っているのかなと橋の下をそっと覗いてみたら、徳利型の巣らしきものが見えました。4月~5月に東南アジアからやってきて、秋口に子育てが終わると海を渡って帰っていくそうです。とにかく警戒心が強く神経質なコシアカツバメだけに、一目見られるだけでもラッキー!と思っています。
全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代
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