対話主事通信「いろとりどり」2022.7月号
6月から7月梅雨の季節に、草むらでスッと姿を現すネジバナとても可憐な草ですが、見たことありますか。
そんなネジバナとななほしてんとうむしのお話をつくってみました。
私はてんとうむし。名前は「ナナホ」。この頃、私はワクワクしている。
今はまだ梅雨だけど、もう少ししたら梅雨が明けて、夏!
私は夏が大好き。なぜって、夏はお日様がとっても元気な季節だから。私たちが「てんとうむし」って呼ばれるのは、きらきら光るお日様、別名「お天道様」に向かって飛んでいくからだって、この前パパが言っていた。なるほどなって納得しちゃった。
今日は雨もひと休み。雲間から少しだけ青空がのぞいている。。久しぶりのお日様の光に誘われて、ちょこっとお出かけ。
私の住んでいる町には、お寺がいくつもあって、それぞれが「花のお寺」として訪れる人を楽しませている。今の季節は「あじさい寺」と「ききょう寺」が花盛りだ。
青やピンクや白の「あじさい」は、雨に濡れてしっとり輝いていた。小さな豆粒がいっぱい集まって地球みたいに丸くなっている花。小さな星がドーナツみたいに並んでいる花。いろいろな花があちこちに咲いて、庭はまるで天の川。みずみずしい空気だ。
「ききょう」は、どれも空に向かってすくっと立っている。花びら一つ一つがピンと上を向いている。そのききょうがいくつもの列になって咲き誇っている庭は、まるで紫のじゅうたん。すがすがしい空気だ。
どちらのお寺も、今日は見学の人でいっぱい。
「あじさいもききょうも、すごくきれい…。」
あじさいの葉っぱの裏につかまって休みながら、思わず私はつぶやいた。
「いいなあ、あじさいは」
下のほうから声が聞こえてきた。
「いいなあ、みんなに見てもらえて…」
あっ、あれはネジバナだ。
「どうしたの? 何だか元気ないみたいだけど…」私は、ネジバナに話しかけた。
「だって、こんなに人がいるのに、だれも私なんか見てくれないんだもの。花はちっちゃいし、一本の茎にくるくるねじれて花がつく変な咲き方だし…。気がつかない人がほとんどで、気がついても『何これ、変な草!』ってよく言われるし、中には平気で踏んづけていく人もいるし、すぐ刈られちゃうし…」
今にも泣きだしそうだ。
私はネジバナが大好きだ。どんなに踏まれてもたくましく立ち上がるし、ちっちゃい花は一つ一つがちゃんとランの形をしてるし、茎のまわりをくるくる回るように花がつくのもほかにはない咲き方でかわいいと思うし…。よし!
「ちょっとごめんね」
私は、ネジバナの根元に飛びついて、花をらせん階段みたいにぐるぐる登っていった。そして茎のてっぺんにたどり着くと、ぐっと踏ん張って、羽を広げてブーンと飛び立った。
「ありがとう。あなたは私の大切なプラットホームなの。飛び立つ時の『カイカン!』は、あなたが一番なの。これからもお願いね。」
近くを飛び回りながら、そう声をかけた。ネジバナを振り返って見たら、ふっと茎を揺らして、笑って合図してくれた…ような気がした。
全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代
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