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教育対話主事通信「いろとりどり」2024.3月号

2024.02.27

対話主事通信「いろとりどり」2024年3月号

 

節分が過ぎて立春、寒さはまだ厳しいものの、一歩一歩春が近づいていることを感じます。

春はあけぼの。やうやう((ようよう))白くなりゆく山ぎは((わ))、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。

ふと、「枕草子」の文章が浮かんできます。「枕草子」は日本初の本格的な随筆で、作者は清少納言。国語の教科書(光村図書では小学5年生)にも掲載されています。この書き出しの部分を暗記していて、すらすら出てくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。というわけで、今回は「清少納言と枕草子」に注目してみます。

清少納言とは

平安時代中期に活躍した女流作家。10世紀後半(966年頃)、貴族で有名歌人でもある清原元輔(きよはらのもとすけ)の娘として京都に生まれました。勘違いされることが多いのですが、「清少納言」は「清少・納言」ではなく「清・少納言」です。父の教育を受け、和歌や漢詩など豊かな教養を身につけた女性として成長。10代半ばで結婚しましたが10年ほどで離婚。27歳ごろその教養をかわれて一条天皇の中宮定子の女房として出仕。宮中に仕えた期間は約7年ほどでしたが、最高の舞台で豊かな教養を余すことなく発揮し、中宮や貴族、さらに天皇からも賞賛を得るなど、バリバリのキャリアウーマンとして輝かしい時期を送ったようです。

枕草子とは

清少納言は、宮中に仕えた時期に、日々思ったことや観察・見聞したこと、宮廷での日々の様子などを書き留めるようになりました。1000年ごろに定子が若くしてなくなると、清少納言は宮中を去り、書き綴ってきた文章を「枕草子」として完成させました。ひらがなを中心にした和文で書かれ、短編が多く約300の段で構成されています。

「こんなものが好き」「こういうところが素敵」ときには「こんなところが嫌」など、率直な思いが語られています。たとえば、「説経の講師はイケメンに限る」「宮仕えをして働く女性をけなす男は憎たらしい」「忙しい時にやってきて長話をする客は迷惑」など好きなこと、嫌いなことを一刀両断していて実に痛快です。現代でも思わず共感できるものが多くあります。こうした独自の視点とセンス、軽妙な文体と斬新な内容は人々に受け入れられ、またたく間に宮中に広まりました。

清少納言と紫式部

 平安時代には女流作家や女流歌人が大活躍しました。日本人がそれまで使ってきた漢字から「ひらがな」や「カタカナ」など仮名文字が生まれ、思いや感情を表しやすくなったため、日記や小説、随筆など様々な文学が生まれました。それを担ったのが多くの女性でした。その代表格が清少納言と紫式部です。

 清少納言は一条天皇の中宮定子に仕え、紫式部は一条天皇の中宮彰子に仕えました。二人はライバルだったと言われますが、清少納言が宮中を去った数年後に、紫式部が彰子の女房となったため、直接の面識はなかったようです。

ところが、紫式部は自身の「紫式部日記」で清少納言を批判しています。「清少納言は博識ぶって漢詩なども披露しているけれどみっともない。中身のない薄っぺらい人。いい人生なんて送れるはずもない。」とかなり辛辣です。紫式部は面識もない清少納言をどうしてここまでけなしたのでしょう。一見華やかに見える宮中勤めにもつらいことは多々ありましたが、清少納言はどんなにつらくても常に前向きに明るくふるまったようです。紫式部は、凛とした強さと優しさを併せ持っていた清少納言をまぶしく感じるとともに、自分が清少納言のライバルとして期待されていることを強く意識していたのかもしれませんね。

「私の枕草子」を作ろう

 今回「清少納言」や「枕草子」について調べている中で、多くの人が「私の枕草子」作りを楽しんでいることを知りました。特に第一段は自分なりの「春夏秋冬」の季節感を表現しているのでチャレンジしやすいようです。たとえば短いものでは「春はほのぼの 夏は化け物 秋は食べ物 冬は鍋物」なんていうのがありました。千年前の日本人と心のつながりを感じられる「枕草子」、こんな形で楽しんでみるのもおもしろいかも…と思ってわたしも作ってみました。

春はウグイス、姿は見せずにホーホケキョ 夏はコアジサシ、一直線に水中ダイブの魚とり 秋はジョウビタキ、まんまるおめめのメスとイケメンなオス 冬はオシドリ・ミコアイサ・キンクロハジロ、会えたら奇跡

興奮マックス (佐鳴湖の鳥たち編)」いかがでしょう? あなたも挑戦してみませんか?

 

全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代

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