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教育対話主事通信「いろとりどり」最終号 2025.5月号 

2025.04.24

         

 

                                   教育対話主事通信 5月号

 唐突ではありますが、質問です。最近「私は今生きている」と感じたことはありますか?

いやあ、急にそんなこと聞かれても…という感じでしょうか? 

私も正直ふだんの生活の中で強く感じることはそうはないかな。

あらためて考えてみると…好物のお寿司などおいしいものを「おいしい!」と言って食べている時? 

誕生日に孫からたどたどしい手書きの「おめでとう」の手紙をもらった時? 

友だちと他愛もないおしゃべりをしながら盛り上がっている時? 

                      

                

ちょっとした幸せを味わった時に「生きている!」って感じることができるのかな。

「手のひらを太陽に」という歌があります。その中では、手のひらを太陽に透かして赤く流れている血が見えた時に生きていることを感じる…と歌われています。そこで、実際に自分の手をお日さまに透かしてみました。

でも、うーん、透けないなあ。かろうじて、親指と人差し指の間の、河童でいえば水かきにあたる薄い部分がうっすら透けて少し赤い筋が見えるくらいでしょうか。

そこで、作詞者がどんな思いでこう書いたのか、調べてみました。

作詞者自身が語っていることをまとめてみると、

「そのころ、時代の急激な変化を感じて、自分の仕事の先行きに不安を感じていた。そんなある冬の夜中、眠くならないように暖房を消して一人で仕事をしていた。休憩中に電気スタンドで手を温めていると、指の間がきれいに赤く見えた。子どもの頃に懐中電灯で手を照らして真っ赤に見えて面白かったことを思い出した。こんなにも落ち込んでいるのに血は元気に流れている。そのことに励まされたような気がして、この歌詞が思い浮かんだ。」

 

 さて、この作詞者が誰なのかというと…やなせたかしさんです。

「手のひらを太陽に」は、作詞やなせたかし、作曲いずみたく。1961年に制作され、翌年NHK「みんなのうた」で放送されました。

もともとは、やなせたかしさんが当時台本構成をしていた日本教育テレビ(のちのテレビ朝日)の朝のニュースショーの今月の歌だったそうです。

自身が作詞した「手のひらを太陽に」を知り合いのいずみたくさんに作曲してもらって発表したもので、宮城まり子さんが歌ったそうです。

では、やなせたかし(本名:柳瀬嵩)さんとはどんな人なのか? 簡単に、年表で追ってみます。

 

1919 新聞記者の父と母の長男として東京に生まれる。

1924 5歳の時、特派員として中国に渡っていた父が急死。これを機に柳瀬家は両親の故郷であった高知県に移住。

母の再婚により伯父の家に預けられる。幼少期は、両親のいない寂しさを書や絵を描くことで埋めていた。やがて東京高等工芸学校(現千葉大学工学部)図案科に入学、卒業後は製薬会社宣伝部に入社。

1940 戦争で召集され、1943年に中国・福州に派遣される。ここでの悲惨な戦争体験が、後の作品に色濃く反映された。終戦を迎え復員した後、高知新聞社に入社。ここで出会った小松暢と後に結婚。

1946 漫画家になる夢を追い上京。三越宣伝部に入社し、仕事をしながら作品を出版社に送り続ける。

1953 三越を退社し、漫画家として活動を始めるが仕事は思うように来ず、主にデザインや放送作家の仕事をしながら漫画を描き続ける日々が続いた。50歳の頃から、アンパンマンを描き始める。

1973 54歳の時、アンパンマンの絵本を出版。その後、ずっとアンパンマンを描き続け、2013年94歳で死去。

 そう、やなせたかしさんは、あの「アンパンマン」の作者だったんですね。

 

この「アンパンマン」を生み出したやなせたかしさんと、その妻・小松暢さんをモデルにしたNHKの朝ドラ「あんぱん」がこの春から始まりました。

NHKによると「生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。

何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語です。」とのことです。

二人の人生がどんなふうに描かれるのかわくわくします。

さて、今回、「手のひらを太陽に」の歌詞を振り返ってみて、あらためて気づいたことがあります。

それは、この歌詞の中では「私は今生きている」と歌っているわけではない…ということです。

「ぼくらはみんな生きている」なんです。人類はもちろんのこと、「ミミズ オケラ アメンボ トンボ カエル ミツバチ スズメ イナゴ カゲロウ」までみんな生きている! だからみんな友だちなんだ!…と歌っているんです。

          

 

今こそ、この歌を、世界中の人に届けたい気持ちになってきました。

 

 

 

               全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代  

 

 

        

 

「いろとりどり」は、今回をもって終了となります 長い間お付き合いいただき、ありがとうございました

            全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代  

 

          

 

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