対話主事通信「いろとりどり」2024年5月号
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暮らしの中で出会うちょっとした「ピンチ」12個。あなたが実際に経験したことのあるピンチはいくつありましたか?
これらは浜松出身の絵本作家、鈴木のりたけさんの作品「大ピンチずかん」で取り上げられている「ピンチ」の一部です。この絵本、第二巻まで出版され、シリーズ累計100万部を突破しているそうです。
子どもが出会うピンチについて、その大きさをレベルの大きさやなりやすさ(発生しやすさ)で分類し、そのピンチへの対処法や似ているピンチ、さらにおそいかかる大ピンチなど、あらゆる方向から解き明かしています。
思わずふき出してしまったり、自分も子どもの時にこんなピンチがあったなと思い出してニヤリとしてしまったり、いやいや大人になってからもつい先日こんなピンチに見舞われたばかりだとドキッとしたり…。
どんな思いからこの絵本が作られたのか気になって、作者の鈴木のりたけさんの言葉を集めてみました。
・大人は自分の失敗を語りたくなり、それを聞いて子どもも面白がる。この絵本をきっかけに経験談で盛り上がるのでは。 ・ちょっとしたピンチを「大ピンチ」と大げさに言うことで失敗のリアリティーから距離を置くことができ、気持ちを落ち着かせる作用がある。 ・大人にとってはささいな失敗でも、子どもの中ではさまざまな懸念や不安が渦巻き、取るべき次の行動に移れないのではないか。 ・失敗後に大人がすぐ処理してしまったり、対処法をあれこれ指示したり、そもそも失敗しないように先回りすることは子どもの経験値を奪うことにもつながる。 ・ピンチについて親子でもっと語って慣れてもらい、失敗するのは当たり前だと子どもに思ってほしかった。 ・大ピンチも、心の持ちようで捉え方が変わる。気持ちさえのっていれば、普段は素通りしてしまうことにも興味が湧き、思わぬ発見があるかも。ピンチの時に限らず、今を楽しむ心の持ちようは大切です。 ・たくさんピンチはあるけど、どうにでもなる。失敗しても、自分で乗り越える力を育んでほしい。 |
「パパママに読んでもらって!」…去年の12月に、5歳半になった孫へのクリスマスプレゼントとしてこの絵本を贈ってみました。そして、数日たってから孫に尋ねてみました。
「あの絵本にはどんなピンチがあった?」
「ガムをのんだ!」
「それは大ピンチだね。ガムをのんでしまうとどうなるの?」
「大丈夫。ウンチといっしょに出てくるんだって。」
実際に経験があったのか、ただ「ウンチ」が面白かったのかは分かりませんが、少なくともこのガムのピンチは孫の心に残ったようです。
「転ばぬ先の杖」ということわざがありますが、「子どもが出会うであろうピンチや失敗をすべて察知して事前にきれいに取り除いてあげること」は、その杖にはあたらないのだろうと思います。ピンチや失敗のおかげで新しく知ることもあります。人間関係が深まることもあります。むしろ、失敗をいっぱいした方が、つかむことや学ぶことがいっぱいあるのかもしれません。「転ばぬ先の杖」をもじって「転んだ先の知恵」という新しいことわざが思い浮かびました。「失敗をしても、そこから立ち上がる中で、新しい知恵を身に付けることができる。」という意味です。
「大ピンチずかん」…お子さんと一緒に読んでみませんか? そして「大人も毎日ピンチの連続なんだ。そんな日々を精一杯生きているんだ!」と話しかけてみませんか?
全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代
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