対話主事通信「いろとりどり」2022.5月号
おもしろい俳句を見つけました。俳句は5・7・5の十七音で作られた短い詩で、自然の様子やそこから感じられることがあらわされています。およそ200年前の江戸時代後期に小林一茶という人がいました。松尾芭蕉、与謝蕪村とならんで3大俳人と称されています。小学校の教科書にも作品がいくつか取り上げられています。「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」 「雀の子 そこのけそこのけ 御馬が通る」 「やれ打つな 蠅が手をすり 足をする」など一度は目にしたことがあるかと思います。
そして、こんな作品もあります。
「ひるからは ちと陰もあり くものみね」
これはどんなことを表しているのでしょう。イメージできますか?
「午前中、空は晴れていて気持ちもよかったのに、昼ごろになると雲もでてきて日も陰るようになってきた」といったところでしょうか。ところが、この俳句さらに楽しめるのです。なんと、この俳句の中に生き物が7つも隠れているのです。わかりますか?
以前勤めた小学校で、修了式の折にこの小林一茶の俳句を紹介したのですが、その時、この俳句をまねて、子どもたちのがんばっている姿を5・7・5で詠んでみました。それぞれ生き物が隠れていますので見つけてください。
1年生へ 「よくまなび よくたべあそび せがのびた」
2年生へ 「おもいやり すてきなきもち いっぱいだ」
3年生へ 「やさいたち つくってたべて ああうまい」
4年生へ 「はちのじで こころひとつに なわをとび」
5年生へ 「チャレンジは こてんあんしょう なんかいも」
いろいろな体験やチャレンジを通してのびやかに育っていく子どもたちの様子に、心を打たれたものでした。
くすっと笑ったり、心がほっこりしたり、素敵な作品ばかりですね。みなさんもお子さんと一緒にいかがですか?
全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代
一茶の俳句の生き物 「ひる か はち とかげ あり くも のみ」
私の句の生き物 「くま・が/りす/さい・いたち・う・うま/はち・とび/てん・う・か・かい」
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