対話主事通信「いろとりどり」2022.2月月号
「あぶないよ。食べられちゃうよ!」…たまたま通りかかった親子連れの3歳ぐらいの男の子が私に声をかけてくれました。昨年11月、秋真っ盛りのころの「はままつフルーツパーク時之栖」でのことです。まあかわいいと思いながら「食べられちゃうのはいやだよね。」と言うと、お兄さんらしき5歳くらいの子が一言。「ブラキオサウルスは人を食べないよ。草を食べるんだもの。あれだけ首が長いんだから肉は食べられないよ。」…なるほどとこれまた感心。本当によく知っているな、恐竜大好きなんだろうなと感じました。
ご存じですか?フルーツパークには恐竜がいるんです。私はこの時まで知りませんでした。開園したころ一度行ったきりのフルーツパーク…調べてみると、最近はグランピングもできるようだし、今の時期はミカン狩りもやってるようだし、そしてなぜか恐竜もいるらしい…ということで出かけてみたのです。この少し前、3歳になった孫がウチに来た時に、録画してあった「恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た」をためしに見せてみました。けっこうリアルなCG映像なのでこわがるかなと思いながら。すると、こわがるどころか繰り返し繰り返し見たいと催促されることになりました。そこで、次に孫が来た時に見せてやれるかなと下見をかねて行ってみた次第です。
大きなパオ型のテントがいくつも設置してあるグランピングエリアのほぼ中央にあたるところに彼らはいました。ティラノサウルス、トリケラトプス、ブラキオサウルス、スピノサウルス、目や尾が動くものもありました。これなら孫も喜んでくれるかもしれません。
さて、どうして子どもは恐竜が好きなのでしょう? 昔も今も、子どもも大人もはまる恐竜の魅力って何なのでしょう? いろいろ調べてみました。なるほどと感じた考えを3つ紹介します。
1 恐竜は強くて大きい
自分より強くて大きいものへのあこがれ、かっこよさを感じることで好きになる。
2 現在では実在しないからこその興味
恐竜は現在の世界では実物を見ることができない。化石があるのでかつてこの地球上に存在していたのは確かだが、絶滅してしまって今は目にすることができない。現在でもまだまだ解明されていない謎が多く、空想の余地が盛りだくさん。どんな大きさなのか? 色は? 形は? など空想していく中でどんどんと興味がわき、自由に空想の翼を広げることができてワクワクする。新たな化石の発見によって恐竜の姿が次々と塗り替えられていくし、様々な姿の恐竜があらわれてくるので魅力的。
3 身近に本やおもちゃなどがある
恐竜をモチーフにしたおもちゃや絵本が身近にあると、子どもの恐竜へのあこがれや親近感はより強くなる。おもちゃや絵本ばかりではなく、服、食器など生活用品に至るまで恐竜をモチーフにしたグッズは数知れず、これがまた子どもが恐竜に興味をもつきっかけとなっている。
米インディアナ大学とウィスコンシン大学の共同研究チームは、「幼少期に特定のテーマに強い興味を持つことは、子どもたちに多くのメリットをもたらす」としており、恐竜好きな子どもは、恐竜に興味を示さなかった子どもより知性が高いという結論に至っているようです。恐竜の名前や習性を図鑑で調べたり、違いを比べたりグループ分けをしたりすることで、忍耐力や集中力が養われる。そして、調べたことを誰かに伝えたいという思いも強まり優れた言語運用能力をはぐくむとまで言われています。
疑問を持ったことがらについて調べるという行為は、子どもが様々な問題に出くわした時どう対処すべきか方法を模索するときの手助けにもなります。もちろん恐竜に限ったことではありません。動物や昆虫、植物など何でもいいのです。興味を持ったことを深く探求することが、知性を伸ばすきっかけになります。
車に夢中だった孫が、いつの間にか恐竜にも興味を示すようになり、私たちが知らない恐竜の名前をすらすら言う姿に目を細めています。娘はというと、子どもに負けまいと図鑑で恐竜の名前を覚えようとしています。親子の会話も弾み、疑問も次々とわき、興味は尽きないようです。興味がいつまでも続いてくれるといいなと願っています。
全家研ポピー浜松支部 教育対話主事 鈴木育代
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